「AGEs」が体に及ぼす影響

①シワ、シミ、くすみ、たるみ、肌の老化の原因は「AGEs」

 

 

この二人の写真をご覧ください。
この二人はふたごです。
ここまで見た目が違ってしまったのはなぜでしょうか。

左の女性は「AGEs」をためない生活を続け、右の女性は「AGEs」を増やす生活を何十年も続けてしまった結果ここまで見た目が違ってしましました。
肌がハリや柔らかさを保てるのはコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質が支えているからです。

右の女性の肌のコラーゲンには糖が張り付いて「AGE」化して、肌の張りをなくしシミとシワをつくってしまったのです。
本当に「AGEs」は女性の敵ですね。

 

②骨も糖化します。

 

骨を形成しているのは主にカルシウムとタンパク質です。

そのタンパク質であるコラーゲンが糖と結びついて「AGE」化すると茶色く変色して骨粗しょう症となり骨がスカスカの状態になってしまいます。
また、「AGEs」が骨のカルシウムを破壊して溶け出すと、それが血管に入り石灰化して動脈硬化の原因になります。

 

 

③血管年齢も上げてしまう「AGEs」

 

血管は全身を走り血液を体の隅々まで運ぶ大切なものです。
「人は血管から老いる」とも言われ、血管の老化は様々な病気をひきおこします。
血管が老化して弾力を失うと動脈硬化を起こし、脳梗塞や脳出血のリスクが上がります。
この血管の老化にも「AGEs」が深く関わっていました。

血管のコラーゲンが「AGE」化すると血管が弾力を失い動脈硬化を引き起こすのです。
そしてさらにその状態が続くと血管がジュクジュクして破れやすくなり、やがて破れてはがれた塊が血栓となり、心筋梗塞や脳梗塞を起こします。

 

 

④メタボも「AGEs」から

 

最近の健康診断はメタボ診断も行います。
メタボな状態とは内蔵にたっぷり脂肪がついてしまっている状態です。

この内蔵脂肪を「AGEs」が悪玉化することもわかってきました。

 

 

⑤腸内細菌を減らす「AGEs」

 

腸は人間の生態活動に重要な役割を持っています。
腸で栄養を吸収し要らないものを排出します。
また、脳内ホルモンの70%を腸が作ることもわかっていますので、腸の健康は私たちの心と体の健康に不可欠です。

「AGEs」は腸内細菌を減らし腸の活動を阻害します。

 

 

⑥心疾患のリスクも上げる「AGEs」

 

第46回欧州糖尿病学会において、「AGEs」(終末糖化産物)が心血管疾患の発生や総死亡率の独立したリスク因子である可能性が、399名の糖尿病患者の約12年の追跡研究で示されました。

これを裏付けるデータが出ています。
これは973名のⅡ型糖尿病を数々の数値を測ったうえで、その後3年以内の心血管疾患のリスクを追跡調査したものです。

いろいろな要因の中で「AGEs」値が年齢についで心血管疾患のリスクが高いという結果が出ています。